日本原子力発電は11月30日、敦賀原発2号機(福井県敦賀市)で、放射性物質を含んだ1次冷却水が作業員にかかる事故があったと発表しました。日本原電は「被ばくはない」としています。原因は調査中です。
日本原電によると、同日午前11時ごろ、同原発の原子炉補助建屋地下2階にある1次冷却水を保管するタンク室内で、点検工事をする配管の弁の取り付けボルトを緩めたところ、隙間から1次冷却水が霧状に噴き出て、近くにいた作業員10人の作業服などにかかったといいます。
身体汚染や、放射性物質を体内に取り込むことはなかったとしています。日本原電は漏れた1次冷却水は約160リットルと推計し、放射能の総量は約27万ベクレルとしています。
同原発の原子炉直下の断層について、原子力規制委員会が「活断層」と判断。しかし、活断層はないと主張する日本原電は昨年11月、再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査を原子力規制委員会に申請しています。
(「しんぶん」赤旗2016年12月1日より転載)