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ケーブル35年交換せず・・施設火災で東電「漏電引火の可能性」

 東京都内の約58万6000戸に影響が出た大規模停電で、原因とみられる火災が発生した埼玉県新座市の東京電力施設内のケーブルについて、東電が設置から約35年間、一度も取り換えていないことが10月13日、同社への取材で分かりました。

 ケーブルの経年劣化が火災につながった可能性があります。

 東電によると、火災が起きた施設は都内の変電所に送電するケーブルが入った地下トンネル。ケーブルは地下約6・2メートルの地点にあり、計18本が3本ずつ六つの束になった状態で通っています。ケーブルは敷設されてから約35年が経過し、これまでに交換された記録はないといいます。

 東電は10月12日の記者会見で、施設内に第三者が侵入したとは考えにくく、漏電によりケーブルから火花が飛び、絶縁用の油に引火した可能性があると説明しました。ケーブルについては目視や打音検査などで年1回点検していますが、今年6月15日に行った直近の点検で異常は確認できなかったといいます。

 東電は「敷設から35年たっているので、火災との因果関係を調査したい」と語ります。

(「しんぶん」赤旗2016年10月14日より転載)