10月12日午後2時55分ごろ、埼玉県新座市の東京電力関連施設で火災が発生したと110番がありました。東電によると、午後3時半ごろ東京都内で停電が発生。同3時39分時点で約36万7000戸が停電となりましたが、同4時25分に全て解消しました。同社は火災が停電の原因とみて調べています。
西武鉄道などで一時運転を見合わせたり、信号が消えるなど、交通機関にも影響が出ました。
菅義偉官房長官も同日午後の記者会見で、都内で発生した大規模停電について「全て解消した」と説明しました。
東電や埼玉県警などによると、火災が起きたのは、配線設備などがある同社の施設で、黒煙が上がったといいます。けが人などはいないといいます。
激しい煙に驚き
埼玉県新座市で火災を起こした東京電力の地下施設。現場からは黒煙が吹き上げ、片側2車線の車道が通行止めに。周辺は焼け焦げた臭いで覆われ、店舗などが停電していました。
すし店の男性店員(25)は、午後3時ごろに煙が出始めて、3時半ごろに停電した。数分ごとにバコン、バコンとマンホールが跳ねるような大きな音がした」と言います。
現場から歩いて1分ほどの場所に自宅がある会社員の浅野寿彰さん(47)は、不安そうに黒煙を見上げていました。「最初はタイヤでも燃えているのかなと思った。こんなに激しく煙が噴き上げているとは…」と驚きます。消防隊からは「マンホールのそばは危険です」と呼び掛けられました。
近くに住む学生の清水友加里さん(20)は、心配した親からの電話で火事に気付きました。「煙がすごくて驚いた。早く収まってほしい」と語りました。
(「しんぶん」赤旗2016年10月13日)