鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は8月26日、九州電力川内(せんだい)原発1・2号機(同県薩摩川内市)のいったん停止と施設の点検や周辺の活断層調査などを求める要請書を、県庁で九電の瓜生道明社長に手渡しました。
三反園知事は「私は原発事故を二度と起こしてはならないと思っている。熊本地震によって、原発は本当に大丈夫なのかという不安の声が多くある。こうした国民の不安の声に応えるためにも、いったん原発を止めて、再点検、再検証していただきたい」と強く要求しました。また、「県民の不信感を払拭(ふっしょく)するためにも、何かあった時に的確な情報をタイムリーに出していただきたい。県民の声に真摯(しんし)に耳を傾けて、私の要請に対して誠意ある対応を取ってほしい」と訴えました。
面会後、瓜生氏は記者団に対し「安全性に問題はない。内容を確認し、検討したい」と述べました。
三反園氏は7月の県知事選で、川内原発の一時停止と点検を公約に掲げて初当選。今月19日には、川内原発周辺の避難道路や施設を視察し、「避難計画を見直す必要がある」との考えを示しました。
三反園氏の申し入れを前に「ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会」が、瓜生社長の到着に合わせて県庁の玄関前で横断幕を掲げ、県知事の要請を受け入れるよう求めるアピールを行いました。
(「しんぶん赤旗」2016年8月27日より転載)