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大飯原発 地震動議論やり直し・・規制委「試算手法に問題」

規制庁と規制委員会との会合で意見を述べる、田中俊一規制委員会委員長(7月20日、東京港区。写真引用=山本雅彦)
規制庁と規制委員会との会合で意見を述べる、田中俊一規制委員会委員長(7月20日、東京港区。写真引用=山本雅彦)

 原子力規制委員会は7月20日、前委員長代理の島崎邦彦東京大学名誉教授の指摘で実施した関西電力大飯原発(福井県)での地震の揺れに関する試算をめぐって、試算手法に問題があったとして、議論をやり直すことを決めました。

 島崎氏は、大飯原発など基準地震動(原発で想定する地震の揺れ)の策定に使われている予測式「入倉・三宅式」は、垂直や垂直に近い断層の場合に過小評価の恐れがあると指摘。規制委は、指摘を受けて、別の予測式「武村式」を使って、大飯原発の地震動を試算しました。その結果、審査で了承された大飯原発の基準地震動を下回っているとして、基準地震動の見直しは必要ないと13日の定例会合で、結論づけていました。田中俊一委員長は20日の会合で「前回の判断は保留しなければいけない」と表明しました。

 この日、事務方の規制庁から、今回試算の手法などを説明。「精度が高いとは到底考えられないが、それなりの比較。レベル感を目的としたら使えるのかもしれない」などと説明しました。

 石渡明委員は、入倉・三宅式を使った規制庁の結果と関電の結果が一致すべきなのに違っていることが13日の会合で説明されなかったことに対し、「きちんと言ってくださらなかったので判断に問題があった」と発言。伴信彦委員も「十分な情報提供がなされなかったのは大いに問題」などと指摘しました。

 島崎氏は「(13日に公表した)規制委の議論と結論は納得できない」と15日に会見。19日には、田中委員長らと面談し、規制庁の試算結果に必要な補正などをした場合、基準地震動が大変大きくなる可能性が示された、と指摘。今回の結果から入倉・三宅式は「地震動も過小評価になる」と述べ、規制委と見解を異にしています。

(「しんぶん赤旗」2016年7月21日より転載)