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「東電は非を認め責任を果たせ」・・原発事故避難者が口頭弁論

避難者訴訟の報告集会で、連帯あいさつする、いわき市民訴訟原告団長の伊東達也さん=12月9日、いわき市
避難者訴訟の報告集会で、連帯あいさつする、いわき市民訴訟原告団長の伊東達也さん=12月9日、いわき市

 東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた福島県沿岸部の住民が東電に損害賠償をもとめた避難者訴訟(早川篤雄原告団長)の第14回口頭弁論が12月9日、福島地裁いわき支部(杉浦正樹裁判長)で開かれました。

 楢葉町出身の原告本人尋問が行われ、遠藤庄作さん(68)、渡邉幸二さん(61)、48歳の女性の3人が証言しました。

 58歳の時に早期退職、長女夫妻と同居し、孫たちと暮らしていた平穏な生活が一変した遠藤さん。原発事故によって家族がバラバラになった経緯にふれ、精神的に追い詰められて自殺も考えた心境を涙で陳述しました。「東電は非を認めて責任を果たせ」と訴えました。

 渡邉さんは「楢葉町で家を新築したばかり。一から積み上げてきたものが(原発事故で)壊されてやり直し。年を取ってしまいできない」と悔しい思いを伝えました。

 48歳の女性は借り上げ住宅での生活で家族が疲労困ぱいし、長男は学校を休むようになったり、非行グループに入るなど困難に直面した状況を陳述。「あの日の楢葉町に戻してほしい。原発事故は自然災害ではない。人の力による災害です」と陳述しました。

(「しんぶん赤旗」2015年12月10日より転載)