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財界、国に「繰り返し説得を」、「原発ゼロ」に反論迫る・・うそも100回言えば

安倍晋三政権に対し財界は、原発を推進させることを主眼に据えています。政府は、「エネルギー基本計画」案と同時に発表した意見公募に、政府としての「反論」を掲載しました。財界の意向に沿って「原発ゼロ」の世論を抑えようとする安倍政権の姿勢は異様です。

A 政府が先月発表した「エネルギー基本計画」案では、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、原子力規制委員会の基準に適合した場合は「再稼働を進める」とした。

C 昨年(2013年)12月に経済産業省の審議会がまとめた原案では「基盤となる重要なベース電源」としていた。原発の位置づけは弱まったのかな?

A そんなことはない。記者会見で茂木敏充経済産業相は「(審議会案から)方向性が変わったとは認識していない」と発言しているように原発推進はなんら変わっていない。

新増設もにらむ

B 「エネルギー基本計画」案で原発を「重要な」電源としたことを財界奥の院は評価しているよ。財界は、再稼働だけでなく原発の新増設もにらんでいるからね。

C 今回の計画案は、まさに原発恒久化宣言なんだ。

A 同時に発表された意見公募は、原発への賛否数を集計することはせず、逆に政府としての「反論」が付加されていた。たとえば、「原発ゼロ」を求める意見には「多層的な供給構造」が必要と強調。原発輸出反対の意見には「世界からの期待」と開き直った。

C 政府が意見公募公表にあたって、反論を出すなんて、あまり聞いたことがな
い。

A これも、財界の意向に沿ったものだ。財界奥の院は「国民は、原発を感情的に反対しているだけ。政府は、繰り返し説明を」と号令をかけているからね。

B  「ウソも100回言えば・・」か。でも裏を返せば「原発ゼロ」の声を財界も恐れているともいえる。原子力規制委員会が予定している意見公募には「そんなことをすれば再稼働が2、3週間遅れてしまう」と反対している。これも反対世論が強いことが公になることを嫌ってのことだ。

A 「東京都知事選挙の結果で原発反対派は少数だということがはっきりした」と経団連事務局幹部はいっていた。舛添要一都知事が集めた票が、宇都宮健児、細川護煕両氏の票を上回ったことを指している。しかし舛添都知事も選挙戦で、「私は脱原発を言い続けている」といっていた。

C 舛添票をもって「都民が再稼働を認めた」というのはごまかしの議論なんだね。

障害を除く画策

A ところで、安倍政権が1年を過ぎ、首相の言動に対し内外からの批判が強まっている。靖国参拝や集団的自衛権に関連した立憲主義の否定の立場は、戦後政治のあり方を根こそぎ変えようというものだ。さらにNHKの籾井(もみい)勝人会長の「慰安婦」に関する暴言では首相の責任が厳しく問われている。

B 財界は、籾井会長の暴言については安倍政権の障害にならないように、自民党内にも手を回している。

A 「原発問題が喫緊の課題だ」というのが財界の立場だ。逆に、それ以外の政治問題が政権の障害にならないよう周到に画策しているんだ。

C 安倍政権と決別するには、「原発ゼロ」を求める世論と運動が大事だということだね。

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