再稼働した九州電力川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)内の設備に海水が混入したとみられるトラブルで、九電は8月24日、復水器と呼ばれる設備で海水が通っていた細管5本が損傷していることを確認したと発表しました。九電は他にも損傷がないか、調査を継続しています。
復水器はタービンを回した後の蒸気を海水が通る細管で冷やして再び冷却水とする仕組み。今回損傷が見つかった復水器には約1万3000本の細管が通っています。
川内原発1号機は、今月11日原子炉から核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く起動作業を行い、再起動。出力を順次上昇させていましたが、21日に海水混入のトラブルが判明しました。
九電は出力75%を維持したまま、調査を継続。調査を終えれば、損傷した細管に栓をした上で、この復水器も使って出力を上昇させ、営業運転を目指すとしています。
(「しんぶん赤旗」2015年8月25日より転載)