九州電力が8月10日以降にも川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)1号機の再稼働を強行しようと狙う中、「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」は7日、同原発ゲート前での連日の抗議行動を始めました。県内外から60人が駆けつけ、「住民の声を聞いて再稼働は断念を」とシュプレヒコールを繰り返しました。
九電職員とともに県警機動隊や民間警備員約50人が参加者を取り囲む監視態勢の中、取り組まれた抗議行動。作業手順も明らかにせず原子炉起動の準備を進め、近隣10市町議会の求める住民説明会開催にも一切、応じようとしない無責任な姿勢について「原発を運転する資格はない」との抗議文が読み上げられましたが、九電は受け取りを拒否しました。
同実行委共同代表の鳥原良子さん(66)は、早期再稼働を求める川内商工会議所の会員からも「賛成しているのは幹部だけ」との声が寄せられていることを紹介。「薩摩川内市民は決して再稼働を許していません」とのべ、ゲート前に足を運ぶことのできない市民、全国の民意を背に再稼働反対の声を上げ続けると力を込めました。
原発から直線距離2・5キロの同市水引町で農業を営む男性(66)は「三十数年前、私も原発の中で働き、反対を叫べば村八分にされるような状況が続いてきましたが、子や孫の将来のためにいま、原発を動かさせるわけにはいかない」と話していました。
共産党県委が市内で終日宣伝
日本共産党鹿児島県委員会は7日、川内原発が立地する同県薩摩川内市で、野元徳英党県委員長、井上勝博・薩摩川内市議ら18人が参加して再稼働に反対する宣伝を終日行いました。
車の窓から大きく手を振っての声援や、「共産党頑張れ」との激励を受けました。3人の子どもを持つ女性(34)は「原発は福島原発事故の起こる前から危ないと思っていた。再稼働は絶対反対です」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2015年8月8日より転載)