原子力規制委員会は3月26日、原発の再稼働の前提条件となっている規制基準への適応状況をまとめた審査書案に対する科学的・技術的意見の募集方法を決めました。一方、立地自治体での意見聴取について、具体的な議論は行いませんでした。
今回の意見募集は法令に基づかない任意の募集。期間は30日間とし、審査書案の資料は規制委のホームページから入手できるようにするとしています。
規制委は当初、立地・周辺自治体から要望があった場合、科学的・技術的意見を地元で聞く場として共催で「公聴会」を開くとしていました。しかし、立地自治体などから「唐突な提案で、受け入れがたい」として、公聴会を開くなら規制委の主催で行うよう求める意見が出されていました。一方、自治体から開催のための問い合わせなどは来ていないといいます。このため意見聴取については今後、「具体的な求めがあれば検討する」としています。
審査書案に関して規制委は、九州電力川内原発(鹿児島県)1、2号機の審査を優先的に進め、作成準備に入ることを13日に決めています。