東京電力福島第1原発事故の汚染土を保管する中間貯蔵施設をめぐり、福島県の佐藤雄平知事は9月1日、福島市で石原伸晃環境相、根本匠復興相と会談し、「地元に大きな負担を強いるが、施設建設を受け入れる苦渋の決断をした」と述べ、建設を容認する考えを伝えました。候補地の同県大熊、双葉両町長も同席しました。首相官邸で安倍晋三首相とも面会し、同様の内容を伝えました。
佐藤知事は会談で、環境相らに対し「地権者の理解が特に重要だ」と指摘し、用地取得の交渉に当たり、地権者に丁寧に説明するよう要請。避難指示区域の具体的な将来像の提示や、今後の復興財源の確保を求めました。
また、30年以内の県外最終処分を定めた関係法の成立や、地域振興などに使える交付金の予算化、政府と県、両町との安全協定案の合意など5項目を汚染土の搬入開始条件とする考えも伝えました。石原環境相は「国としてしっかり対応する」と回答しました。
(「しんぶん赤旗」2014年9月2日より転載)