官邸前で抗議 唱和響く
首都圏反原発連合(反原連)は5月30日、104回目の首相官邸前抗議行動を行いました。火砕流への対策もなく、事故発生時の避難計画で要支援者が除外されるなどずさんさが指摘される九州電力の川内(せんだい)原発。それにもかかわらず、再稼働を推進しようとする安倍内閣に、2300人(主催者発表)の参加者は、「川内原発再稼働反対」「原発なくせ」などと声をあげました。
東京都小金井市の男性(27)は「川内原発は火山噴火の検討や避難計画が定められていない。福島では、無理な避難で亡くなった人もいる。再稼働はおかしい」といいます。
千葉県市川市から参加した女性(64)は「責任も取れないのに(原発を)輸出するのは許せない。子どもや後世のためには廃炉しかない」。
兵庫県から駆けつけたフリーター、女性(23)は「電力会社は『経済のためには原発は必要』といいますが、そんな考えでは、事故が起きたとき、責任は取れない。声をあげるのは恥ずかしかったけど、いまは当然の権利だと思います」。
東京都北区の女性(25)は「これだけの被害が出ていまだに困っている人がいるのに、再稼働なんて問題です。原発は今すぐなくしてほしい」と語りました。
笠井、吉良の両氏スピーチ
日本共産党の吉良よし子参院議員と笠井亮衆院議員は30日、原発に反対する首相官邸前抗議行動に参加して、スピーチしました。
吉良議員は、安倍政権がやるべきことは、福島原発事故の反省にたって、事故を起こした東電の責任を明らかにし、破綻処理することだとのべ、大株主やメガバンクにも責任をとらせることだと指摘。「原発ゼロにするまで声をあげます」と訴えました。
笠井議員は、大飯原発の運転差し止めを命じた先週の福井地裁判決に対して、関西電力が控訴し、社長が「裁判中でも再稼働する」と強弁していることを「とんでもない」と批判。「安倍首相が『国民の命とくらしを守る』というなら、再稼働こそ断念し、原発ゼロの決断を」と求めました。
(「しんぶん赤旗」2014年5月31日より転載)