原子力規制委員会の田中俊一委員長は6月26日の定例会見で、電源開発が建設中の大間原発(青森県大間町)で、計画されているウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を全炉心で使用する、フルMOXについて、フルMOXの経験がないとの認識を示し、「もう少しきちんとしたデータを取って、それから判断すべきものではないか」と述べました。
また、フルMOXの申請があった場合に、「安全性について、私どももいろいろと疑問を呈して、それに十分にこたえていただけないようだったら、なかなか難しい」との見解を示しました。
MOX燃料を軽水炉で使うプルサーマルでは、制御棒の利きが悪くなることや、燃料の融点が下がるために炉心溶融の危険性が高まるなど安全上の問題が指摘され、地元住民や函館市などが同原発の建設中止を求めています。