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「仮設で死にたくない」・・福島原発避難者訴訟 原告が陳述

現場検証実施・・結論先延ばし

東京電力福島第1原発事故で避難生活を余儀なくされた避難区域の福島県双葉町、広野町、南相馬市などの被災者が東京電力に損害賠償を求めた福島原発避難者訴訟の第4回目頭弁論が4月16日、福島地裁いわき支部(杉浦正樹裁判長)で開かれました。

懸案となっている現場検証の実施について審理。原告側の再三の要求にもかかわらず裁判長は「現場検証が必要なものか留保する」として今回も結論を先延ばしにしました。

この日の裁判には全国公害弁護団も注目し、「裁判所に対して被害者本人の声を聞くとともに、被害の現場を検証することは必須である」ことを訴えた要請書を裁判所に提出しました。

原告として意見陳述した菅野美智子さんは「世界でも類のない原発事故に遭遇した福島県。放射能に汚染された人の住めない町は無残な姿のまま残されています」と、3年を過ぎても荒廃したままのふるさとの実情を訴えました。「同じ時代を生きた人として、ふるさとを失うということはどういうことか、その目で、肌で、鼻で、感じてほしい。そこに身を置いて感じ、その上で判断をくだしていただきたい」と、裁判所による現場検証を求めました。

重度障害の長男を持つ豊口澄子さんは「もう心身ともに疲れ切っています。重度の障害をもつ長男を残して、ここ仮設では死にたくありません」と涙声で深刻な被害実態を陳述しました。

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