トルコとアラブ首長国連邦(UAE)への原発輸出に道を開く原子力協定が18日の参院本会議で自民、公明、民主の各党の賛成多数で承認されました。衆院では承認済み。福島第1原発事故後に新たに署名・承認された原子力協定は両国とのものが初めて。安倍政権は原発輸出を成長戦略の柱と位置づけ、事故後も輸出を推進する姿勢を明確にしました。
日本共産党は「事故を起こした日本が他国に率先して原発を売り込むのは無責任そのもので、新たな『安全神話』の輸出だ」(4月17日、井上哲士議員)と反対。みんな、維新、結い、社民、生活の各党も反対しました。
賛成の党議拘束をかけた民主党では、増子輝彦副代表(福島選挙区)が棄権し、有田芳生、徳永エリ両氏が欠席。増子氏は記者団に「反対の意思を込めた。福島の現状を考えると賛成できない」と述べました。衆院本会議の採決時も自民、民主の各党から造反者が出ていました。
安倍政権は核兵器を保有するインドや、サウジアラビアなどとも協定締結に向けて交渉を進めています。