福島第1原発事故を忘れてはならない―。原発問題住民運動全国連絡センター(原住連)は31日、東京都内で第37回全国総会・交流集会を開きました。
原住連筆頭代表委員の持田繁義氏は報告で、能登半島地震の教訓は原発の基準地震動や避難計画が抜本的見直しを求められていることだとして、それができないのであれば廃炉以外に道はないと強調。また、岸田文雄政権の「原発回帰」政策は、歴史的に破たんした政策への回帰だと述べました。
立石雅昭・新潟大学名誉教授(地質学)が、能登半島地震に関連して報告しました。能登半島の北部では12万~13万年前以降100メートル以上の隆起が起きていると説明。また原発が立地している全国の海岸でも隆起が観測されていると指摘し、原因となる断層をしっかり評価する必要があると述べました。
福島県在住で代表幹事の伊東達也氏は、東京電力が強行した福島第1原発の汚染水(アルプス処理水)の海洋放出を中止し、汚染水の発生をゼロにするために専門家が提案する広域遮水壁工事が重要だと話しました。
北海道、青森、宮城、福島、群馬、新潟、三重、愛媛、鹿児島の各道県からオンラインなどで発言がありました。
(「しんぶん赤旗」2024年4月1日より転載)