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美浜・高浜 原発差し止め認めず/福井地裁が不当決定

不当決定を伝える申立人ら=29日、福井市の福井地裁前

 関西電力の老朽化した美浜原発3号機(福井県美浜町)と高浜原発1~4号機(同県高浜町)をめぐって、地元住民らが運転差し止めを求めた2件の仮処分申し立てに対して福井地裁(加藤靖裁判長)は29日、申し立てを却下する不当な決定を出しました。元日に発生した能登半島地震の惨状を意に介さず、仮処分の即時抗告審で住民らの申し立てを棄却した大阪高裁の判断に続くものです。

 今回の審尋では、原発敷地に震源断層が極めて近い場合、断層破壊の浅い部分から発生する地震動がいかに原発に影響するかが大きな争点になりました。原発の設備に深刻な影響を与える短周期地震動が発生すると主張する住民側に対し、関電側は発生しないとしていた自らの主張を翻し、裁判所が整合性を問う場面がありました。

 しかし決定では、この問題は専門家の間で議論が分かれているとして「(規定で)その影響を考慮するように求めているということはできない」と片づけ、安全側に立った判断を放棄しました。

 住民側の会見で、井戸謙一弁護団長は決定を「関電の主張をそのまま採り入れたり、原子力規制委員会の言い分を引き写したり」したものだと批判しました。

 申立人からは「能登半島地震で自然がちゃんと回答していると思ったが、結果は違った」などの意見が出されました。

 運転開始から47年を超えた美浜3号機は県内の住民9人が昨年1月に、同様に49~38年がたつ高浜1~4号機は県内などの住民2人が一昨年5月に申し立てし、双方が昨年12月に結審していました。

(「しんぶん赤旗」2024年3月30日より転載)