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川内原発延長問う県民投票条例案・・鹿児島県議会で審議 知事は消極意見

 九州電力川内(せんだい)原子力発電所の20年延長運転の是非を問う県民投票条例案が、23日に開会した鹿児島県議会臨時会に上程され、知事による提案理由説明、各会派の質疑、請求代表者の意見陳述が行われました。

県民投票の実施をと訴える、集会の参加者=23日午前、鹿児島県庁前

 塩田康一知事は条例案について「慎重に判断すべきと考える」と、実施に消極的な意見を表明しました。理由として、自身のマニフェストに掲げていた県民投票については、県の専門委員会で「九州電力の取り組みは適正」とする検証結果が集約されたことを受け、県民投票を実施しないとしたことや、これまで原発の運転に関する住民投票条例案が提出された5都県で全て否決されていることなどを挙げました。

 「川内原発20年延長を問う県民投票の会」の向原祥隆事務局長ら、請求代表者3人が意見陳述し、県民投票の実施をと訴えました。

 条例案は県民投票の会が、4万6112人分の署名を添えて本請求したもの。条例案は24日の総合政策建設委員会と総務警察委員会の連合審査会での審議を経て、26日の本会議で採決される予定です。

 県民投票の会は県議会開会前に県庁前で集会を開き、江田忠雄共同代表は「知事と県議会は、署名を『重く受け止める』という言葉でごまかしながら、私たちの直接民主主義の権利を侵害し、条例案を否決することはあってはならない」と訴えました。若者を代表して発言した永谷玲葉奈さん(20)は、「塩田知事は約束を守ってほしい」と訴えました。

(「しんぶん赤旗」2023年10月24日より転載)