東京電力柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市で24日、4年ぶりとなる「なくそテ原発2023柏崎大集会」とデモ行進がおこなわれ、新潟・長野・群馬の3県から目標を超える1000人以上が集い、「原発は再稼働させず廃炉へ」と訴えました。主催は3県21団体による同実行委員会です。
元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏が講演し、原発が未来のエネルギー源のように宣伝されているが、ウランの埋蔵量はエネルギー換算で化石燃料の数十分の一しかなく、プルトニウムを利用する核燃料サイクル計画も破たんしていると強調。国や電力会社は福島原発事故を忘れ原発再稼働・開発に固執しているが、原発ゼロでも電気は足りる、発電コストも高い、何より原発が生み出した広島型原爆120万発に相当する放射性廃棄物の処理も決まっていないと述べ、原発はただちに廃炉にすべきと訴えました。
佐々木寛新潟国際情報大学教授が情勢報告し、新潟県民は2016年の県知事選で原発再稼働ノーの審判を下したと強調。柏崎刈羽原発を県独自に検証する「三つの検証」を、検証総括委員会の解任と県職員による取りまとめで終了することは許さないと批判。開始した市民検証委員会で県民の手による検証の総仕上げをして県民に示そうと訴えました。
原発をなくす湯沢の会の南雲敏夫さんは、柏崎刈羽原発の設置許可取り消し署名を観光協会から全面協力してもらった経験から「原子力災害があれば観光も農業も成り立たない」ことを確信に再稼働反対の運動を進めたいと報告。
参加者は、集会の最後に「なくそテ原発!」とプラカードを掲げた後、「原発ゼロに」「福島忘れない」などとコールしながら元気にデモ行進しました。
(「しんぶん赤旗」2023年9月25日より転載)