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汚染水放出は全国問題・・原発なくす全国連など院内集会

緊急で集まった署名を経産省の担当者に手渡す福島からの参加者ら=8月31日、参院議員会館

 原発をなくす全国連絡会と、ふくしま復興共同センターは8月31日、参院議員会館で、汚染水(アルプス処理水)の海洋放出中止を求めて集会を行いました。福島県からの21人を含む100人超が参加。福島の参加者が、震災以降12年間の苦難と汚染水の海洋放出に対する怒りを語り、経済産業省の担当者に緊急で集まった署名7万1617人分を手渡しました。

 原発をなくす全国連絡会の原英彦さん(全労連常任幹事)が開会あいさつ。漁業者との約束を破りながら「責任を全うする」と述べる政府の姿勢に、福島だけでなく全国に怒りが広がっていると強調。「全労連にも全国から“できることはないか”と問い合わせが来る。9月中に閉会中審査が開かれるが、国会内外で手を取り合って運動を広げたい」と語りました。

 ふくしま復興共同センターの野木茂雄代表委員(福島県労連議長)は「今年中にタンク30基分が放出されるが、その間に20基分の新たな汚染水が発生するという。それらの対策や海洋放出以外の方法について国と県民・国民が対等な場で話し合うことが必要だ」と訴えました。

 新日本婦人の会福島県本部の村上裕美事務局長は、「約束を堂々と破って平気でいられるのが信じられない」と強調。福島県民医連の松崎聡さんは、「政府は賠償金を出すことで解決しようとしているが、この間も賠償金の有無や金額を巡ってコミュニティーに分断が起きてきた。それをまた繰り返すことに国・東電からまともな回答はない」と批判しました。

 岩手生協労組の高橋基委員長は、三陸産のウニが豊洲市場で1キロ千円暴落するなど、すでに実害が起きていると指摘。「福島だけでなく全国の問題だ」と語りました。

 日本共産党の笠井亮衆院議員、岩渕友、山添拓両参院議員、立憲民主党、れいわ新選組の国会議員があいさつ。岩渕氏は「中国の反応に対して“想定外”という言葉が閣僚から出てくること自体、政府の無責任さの表れだ」と述べました。

(「しんぶん赤旗」2023年9月1日より転載)