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おはようニュース問答 「処理水」を放出強行って加害者の態度?

上空から見た福島第1原発=2021年

 のぼる いよいよ大学も夏休み!! 海で遊ぶか山に登るか…。計画を考えるだけで楽しいよ。

 ふゆみ どうせお金が足りなくて、今年も幻の計画に終わるんじゃないの? それはそうと、今年の夏は、気になることがある。岸田文雄政権と東京電力が、福島第1原発事故で発生した「処理水」の海洋放出を強行するって言うじゃない?

漁業者との約束

 のぼる 処理水は、放出基準を超える高濃度のトリチウム(3重水素)で汚染された水だね。

 ふゆみ それを、海水で薄めて放出するって。

 のぼる 国内外から反対や心配の声があがっているのに…。2年前に政府が海洋放出する方針を一方的に決め、東電が放出設備の工事を進めて先月に完成させたんだね。

 ふゆみ 政府と東電は8年前、処理水については「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と地元の漁業者に約束していた。汚染地下水を浄化して海に放出する計画を漁業者が「苦渋の決断」として受け入れた際の重い約束だよ。

 のぼる 福島県の沿岸漁業の水揚げ量は原発事故前の2割程度。今も復興の途上だ。新たな買い控えが出れば、これまでの努力は台無しになる。漁業者が一貫して放出反対なのは当然。その思いを踏みにじるなんて…。

 ふゆみ 規制基準をクリアするから問題ないと開き直る。「廃炉と復興のため」と方針を強要する。政府と東電を見ていると、原発事故の加害者の態度とは思えないよ。

 のぼる 被害を受けた人たちにお願いして、納得と合意のもとで処分方法を決めるのが筋だ。一方的に政府が決めて後から理解を求めるなんて、逆だよ。そして結局、理解が得られないまま放出することになる。こんな乱暴な進め方はない。

円卓会議が始動

 ふゆみ 国内外の意見が対立・分裂したままでは禍根を残す。研究者たちが今月、廃炉のあり方の意思決定に福島県民や国民が参加する枠組みをつくろうと「福島円卓会議」を立ち上げたね。

 のぼる 注目すべき動きだよ。地元の住民や事業者と政府・東電が対等な立場で話し合うことをぬきにして「復興と廃炉の両立」はありえない。

 ふゆみ 「廃炉」のために「復興」が犠牲になっては本末転倒だもの。

「しんぶん赤旗」2023年7月15日より転載)