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自民 原発審査緩和求める・・特別委提言案 老朽施設停止を忌避

 自民党の原子力規制に関する特別委員会(委員長・鈴木淳司衆院議員)は7日、原子力規制の方向性などに関する提言案をまとめました。原発の60年超運転を可能にするなど原発回帰を内容にした原発推進等5法(GX電源法)の成立を受け、老朽原発の規制に関し「プラントの運転停止が生じる事態に陥らないよう」などとして、審査の緩和を新たに求めています。

 昨年5月にまとめた「中間報告」以後の状況変化を踏まえて修正、課題を追加しています。

 提言は12項目。原子力規制委員会の委員が直接審査を行うことが「審査の長期化の一因になっている」などとして、審査原案の審議・作成を事務方の原子力規制庁に委ねることを求めています。

 また、原発推進等5法の成立で60年超運転に向けた審査基準などが今後策定されるのを前に、「高経年化炉に係る新規制の効率的執行」の項目を追加しています。規制委に対して「審査の遅れによりプラントの運転停止が生じる事態に陥らないよう」、審査基準やガイドラインの早急な提示とともに効率的な審査を行うこと、事業者に対して「産業界全体で最大限の取り組み」を求めています。

 さらに、事業者が提出し規制委が審査・認可する「長期施設管理計画」に注文を付けています。「過度に厳格な内容を要求すると、現場の保全活動の細かな改善が認可対象となり、かえって現場の創意工夫を阻害するおそれがある」などとして、「実態に即した適切な内容とすること」を求めています。

(「しんぶん赤旗」2023年6月9日より転載)