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ザポロジエ原発巡りIAEA 「危険性高まる」警告

 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は6日、ウクライナ南部ザポロジエ原発周辺で、ロシアが住民を避難させる動きが報じられたことを受けて、原発周辺地域が「ますます予測不可能となり、危険性が高まっている」との声明を発表しました。

 同原発は、軍の駐留が増大し、活動が高まっている最前線に位置します。グロッシ氏は、原発の従業員やその家族にとって緊張とストレスを強いられる状況となっていると指摘。原発に滞在するIAEAの専門家は、引き続き砲撃音が聞こえるとしています。

ウクライナ南部のザポロジエ原発=3月29日、エネルホダル(AFP時事)

 グロッシ氏は、原発の「過酷事故」とそれが周辺の住民や環境に与える結末を防ぐために、「直ちに行動しなければならない」と強調。ザポロジエ原発は「防護されなければならない」として、全当事者に対して、原発の安全確保を約束するよう引き続き働きかけていると述べています。

 ロイター通信によると、ザポロジエ原発周辺で、660人の子どもを含む1679人が避難したことを、ロシアによって任命された地元当局者が7日夜明らかにしました。ロシア支配下でザポロジエ州「知事」となっているバリツキー氏は、「避難者がベルディアンスクの仮設住宅に移動した」とSNSのテレグラムで述べています。

(「しんぶん赤旗」2023年5月9日より転載)