東京電力福島第1原発事故で一時は全町避難を余儀なくされた福島県双葉町で、町内唯一の医療機関となる町立診療所の診療がはじまりました。
双葉町は、昨年8月に「特定復興再生拠点区域」の避難指示が解除され、住民の帰還が実現しました。入居が始まっているJR常磐線双葉駅西側の復興公営住宅近くに診療所を整備。
診療科目は内科で、レントゲンや内視鏡といった医療機器を導入。火曜、木曜、金曜の週3日、町外から2人の医師が交代で通い診察します。
勤務する草野良郎医師(67)は、事故当時も町内の病院で働いていました。「双葉の気候とか自然が好きだった」と話し、約12年ぶりの町での診療に「気軽に利用してもらい、住んでいる人の安心につながればうれしい」と話しました。(時事)
(「しんぶん赤旗」2023年2月6日より転載)