東京電力福島第1原発事故に関する国の法的責任を認めないとした最高裁判決について、全国公害弁護団連絡会議は7月8日、「断固抗議する」とする声明を発表しました。
6月17日の最高裁判決は、国の地震予測「長期評価」に基づく対策を取らせても、実際の津波は想定を超え、事故を回避できなかったと結論付けました。
声明は、判決が「原発の安全規制において考慮されるべき自然現象の信頼性の程度や重大事故の発生を防止すべき防護措置の確実性の程度についての判断をすべて回避」しているとしています。
また、判決は訴訟の中心的な争点についての判断を意図的に回避したものにすぎず「下級審裁判所を拘束する『判例』の名に値しない」と指摘。最高裁判決に断固抗議し、「各地のたたかいと連携して全力を尽くす所存である」としています。
(「しんぶん赤旗」2022年7月9日より転載)