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汚染水防止 抜本策急げ・・福島県農民連 国・東電に要求

「知見を生かし、汚染水を増やさない対策を」と訴える根本会長(前列中央)。右は岩渕氏、左は高橋氏=16日、参院議員会館

共産・立民の国会議員同席

 福島県農民運動連合会(福島県農民連)は16日、東京電力福島第1原発事故をめぐり、汚染水の海洋放出方針の撤回や不当な賠償切り下げの是正などを国と東京電力に要求しました。

 交渉では▽汚染水の海洋放出方針を見直す▽汚染水発生を防止する抜本策を早急にとる▽新しい賠償方針のもと、農民連を通じての請求に賠償額を誤った事態での説明・謝罪と再発防止―などを求めました。

 根本敬会長は「多くの県民が事故のために故郷を奪われ、家族と離れ離れになった。賠償の要求に回答を。私たちは子や孫たちへの責任として声を上げ続ける」と述べました。

 東電が地下水の流入抑制策として1~4号機の周囲に設置した「凍土壁」の一部で温度が上昇。東電は地下水が流入している可能性があるとしています。

 福島県廃炉安全監視協議会専門委員の柴崎直明福島大学教授は、地質などの専門家とまとめた、セメントによる広域遮水壁などの対策案を示しました。佐々木健洋事務局長は「汚染水をこれ以上増やさないためにも新しい知見を生かすべきだ」と訴えました。

 農民連を通じた請求で、農協などを通じた請求より賠償が低額におさえられた問題の説明と事態打開を要求。県北部のサクランボ農家の男性は「状況は変わらないのに約200万円だった賠償がわずか3000円となった。加害者が一方的に決めるなど許せない」と訴えました。

 交渉には、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、岩渕友、紙智子の両参院議員、立憲民主党の金子恵美衆院議員が同席しました。

(「しんぶん赤旗」2021年12月17日より転載)