【ベルリン=桑野白馬】ベルリン市内で6月8日、日本、ドイツ、韓国の反核団体と環境団体が、東京電力福島第1原発事故による汚染水の海洋放出に抗議する集会を開きました。
「世界海洋デー」に当たるこの日、計17団体が集会に参加。日本政府が放射性物質を含む100万トン以上の汚染水を福島県沖の太平洋に放出すると決定したことに抗議しました。
参加者は「太平洋の核汚染を食い止めよう」と書いた横断幕や海の写真を持ち寄り、ダンスや楽器演奏で「太平洋に放射性物質はいらない」と訴えました。
核戦争防止国際医師会議(IPPNW)のカーチャ・ゲッベルス医師は、「健康への影響は少ないといわれても、食物連鎖で汚染物質の濃度は高まるおそれがある。海は(汚染物質の)格納庫ではない」と強調しました。
大学生のレナ・ブリンクホッファーさん(21)は、「放射性物質を海に垂れ流す環境破壊を許せない」と憤りました。マリオンさん(73)は「孫に環境破壊のない美しい世界を残したい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2021年6月10日より転載)