原発汚染水処理・・官邸前「暴挙を止めよう」
「FoE Japan」、「原子力規制を監視する市民の会」、原子力資料情報室、「ノーニュークスアジアフォーラムジャパン」の呼びかけで、海洋放出を行わないよう求める行動が12日、首相官邸前で行われました。
参加者は「放射能汚染水を海に流すな」「勝手に決めるな」と訴えました。
「FoE Japan」の満田夏花事務局長は、福島県民や県内の農林水産業の代表、国民多数の反対の声、陸上保管などさまざまな代替案を無視し、菅政権が海洋放出を決定しようとしていると批判。「みんなの声でこの暴挙を止めよう」と呼びかけました。
福島県会津若松市から駆けつけた女性は「事故で、安心して暮らす権利、誇りを持って生きる権利を奪っておいて、さらに放射能の海洋放出なのか」と怒りに声を震わせました。
原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「いろんな立場の人の声を聞き、海洋放出しないでよい選択肢を」と提起。21世紀の水産を考える会の石井久夫代表理事は「放出は、震災・原発事故以降10年にわたる漁業者の努力を踏みにじるものだ。若い人たちが漁業をあきらめてしまう」と撤回を求めました。
原発汚染水を海に流さないで!・・国際署名6万人分 政府に提出
「汚染水を海に流さないで! 原発もうやめよう!」。国際環境団体「FoEジャパン」など24カ国の311団体が世界に呼びかけたオンライン署名が、88カ国・地域から6万4431人分集まりました。呼びかけ団体の代表者らが12日、経済産業省の担当者に署名を手渡し、声を受け止めるよう要請しました。
福島から大阪に避難している森松明希子さんは提出後の記者会見で、安倍晋三前首相が五輪招致の演説で汚染水の状況がコントロールされているとした発言をあげ、「『アンダーコントロール』のなれの果てが、汚染水を薄めて海にばらまくということでしょうか」と問いかけました。
(「しんぶん赤旗」2021年4月13日より転載)