原発運転 資格ない・・新潟の住民団体 東電に申し入れ
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発が立地する柏崎市と刈羽村の住民5団体で構成する「原発を再稼働させない柏崎刈羽の会」(本間保代表)は26日、東電社長と柏崎刈羽原発所長あてに「東電には原発運転の資質、適格性がない」とする申し入れをおこないました。
申し入れでは、他人のIDカードで中央操作室へ不正入室した問題は重大だと厳しく抗議。7号機の安全対策工事の未完了や設備の損傷など相次ぐ不祥事をあげ、原発を運転する資質も適格性もないことを市民・県民はおろか全国民に改めて明らかにしたと指摘。▽全号機の廃炉▽ID不正使用や過去の核物質防護規定違反の詳細を時系列的に明示▽7号機の適合性審査(保安規定変更)許可書の返上、の3点を求めました。
応対した広報担当らは「後日回答する」「改革チームで原因究明と再発防止対策をする」と答えました。3~4月に予定していた原子炉への核燃料装填(そうてん)計画の変更申請をしたことを明らかにしました。
参加者は「東電の不正隠し、隠ぺい体質は変わっていない」「繰り返し『調査・再発防止』を約束しても、東電内部の改革では改善されず、住民の不信は深まるばかりだ。原発は止める判断をすべきだ」「不祥事が相次ぐ中でも燃料装填工程を進める姿勢は許されない」と強く抗議しました。
核ごみ捨てる場 いりません・・札幌で署名
「福島原発事故から10年。すべての原発を廃炉に」と、原発問題全道連絡会と国民大運動北海道実行委員会は26日、泊原発再稼働に反対し、寿都(すっつ)町、神恵内(かもえない)村での「核のごみ」調査撤回を求める署名を札幌駅前で呼びかけました。
「北海道に核のごみ捨て場は要りません」の横断幕、「とめようやめよう原発」ののぼりが目を引く札幌駅前で市民や通行人が次々と足を止めました。
恵庭市の79歳女性は「住民の反対を押し切って町長や村長が調査と受け入れたのは身勝手すぎます。全国どこにも核ごみを捨てる場所はない」と怒りを込めて署名しました。
福島原発事故で知人がいまだ避難しているという東区の48歳男性は「大災害で事故が起これば取り返しがつかない。原発は動かすべきでない。原発も核のごみも反対です」とペンをとりました。
堀一道原発連代表委員は、「原発やめよ」が大きな世論になっており、「核ごみを持ちこもうとする政府に反対の声を上げ、原発ゼロの新しい社会をつくろう」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2021年2月28日より転載)