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遠州灘海底 地震の痕跡・・4、5万年200回の発生

 海洋研究開発機構と産業技術総合研究所、東京大学などの研究グループは1月29日、地球深部探査船「ちきゅう」で掘削した遠州灘海底堆積物から過去4万~5万年の間に約200回の地震があったことを示す痕跡を発見したと発表しました。

 遠州灘はユーラシアプレートの下に沈み込むフィリピン海プレートとの境界で繰り返し巨大地震が発生してきた南海トラフの東端部に位置します。この場所では地形的な高まりが沈み込むことによって、南海トラフのほかの場所より地震の発生間隔が長いと考えられてきました。

 研究グループは、今月初旬に遠州灘で厚さ80メートル以上の連続した地層を回収。上部の40メートルの地層に約200枚の、地震によってつくられるタービダイト層が周期的に挟まっていることをつきとめました。

 40メートルの地層の形成には4万~5万年かかることから、タービダイト層の間隔は平均200年程度だといいます。

 南海トラフ地震は通常100~150年周期と言われており、研究グループは今後採取した地層の詳細な年代測定を行うことにしています。

(「しんぶん赤旗」2020年1月30日より転載)