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おはようニュース問答・・「関電原発マネー還流」癒着解明が必要だ

記者会見で頭を下げる関西電力の岩根茂樹社長(中央)ら=9月27日、大阪市北区の同本社

 晴男 2011年からの7年間で3億2千万円相当の金品か。半端な額じゃないよな。

 秋平 関西電力の幹部たちが、福井県高浜町の元助役から受け取っていたという話だね。

 晴男 高浜町には高浜原発1~4号機がある。いわゆる「原発マネー」の一部が関電の経営陣にキックバックされていたんじゃないかと、誰でも思うよね。

時期の説明なく

 秋平 岩根茂樹社長が記者会見で謝罪したけど、動画を見て驚いたよ。誰がどの時期にいくら受け取っていたのか、一切説明しなかったんだ。

 晴男 しかも、金品を「一時的に預かっていたが、儀礼の範囲を超えるものはすべて返却した」と説明した。ちょっと無理があるよね。

 秋平 元助役のことを「原発立地町の有力者」と言っていた。「返そうとしたら拒まれた」とか、「関係が悪くなったら原子力事業に悪影響が出ると思ってためらった」とか。ずいぶん気を使ってるなと思ったよ。

 晴男 関電は原発の再稼働を進めているから、地元対策が大事なんだろうね。それを地域の有力者に頼る癒着関係が、福島第1原発事故があった後も、続いていたということだ。

 秋平 きっかけは金沢国税局が昨年、原発の工事を請け負う地元企業の税務調査に入ったことだそうだ。その企業から元助役に3億円が渡っていたらしい。

 晴男 元助役は何の目的で関電幹部に金品を渡したのか。そもそもどこから出たお金なのか。元助役は亡くなっているから、分からないこともありそうだ。

 秋平 だからこそ、関電はきちんと説明する必要がある。なのに週末になって、八木誠会長が「会見で説明した時期より前に金品を受け取っていた」という趣旨の発言をした。

からくりは今も

 晴男 会見そのものが説明不十分だったけど、さらに食い違いが出てきた。これでは信頼してくれと言われても難しい。

 秋平 さすがに批判を受けて、今日の記者会見で改めて説明すると言っているね。

 晴男 原発をめぐって裏でカネが流れるからくりが今もある。実態解明が必要だ。

(「しんぶん赤旗」年10月2日より転載)