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美浜原発事故 “点検丸投げ”は責任放棄‥衆院経済産業委の参考人質疑で塩川議員が追求

質問する塩川鉄也衆院議員=8月31日、衆院経済産業委員会
質問する塩川鉄也衆院議員=8月31日、衆院経済産業委員会

関西電力美浜原発3号機の配管破裂・蒸気噴出事故を受け、衆院経済産業委員会は三十一日、同社の藤洋作社長らを呼んで参考人質疑をおこないました。日本共産党の塩川鉄也衆院議員は、安全を軽視しコスト削減を優先する電力会社と、点検を事業者まかせにしている国双方の無責任体制の実態を追及しました。

関西電力は美浜3号機の配管の肉厚管理を、点検計画の策定など管理業務まで含めて、原発をつくった三菱重工業や子会社の日本アームに業務委託していました。塩川議員は、関西電力が原発の安全にとって最も重要な保守点検まで業者に“丸投げ”し、責任を放棄していたことを示していると追及。関電の藤社長は、「丸投げと思われかねない業務のやりかたをしていたことはそのとおりだ」と答弁しました。

塩川議員は、九六年に三菱重工業から管理・点検業務を引き継いだ日本アームがそれまでに原発の点検をした経験がなかったのではないかと質問。藤社長は、そのことを認めました。

国が関西電力のこうした保守点検の実態を知ったのはいつかと質問したのにたいし、経済産業省原子力安全・保安院の松永院長は、事故後調査して初めて知ったと答えました。

塩川議員は、これでは国が責任ある管理をしていたとはいえないと追及。中川経済産業大臣は「保安院が関西電力の実態についてきちんと把握していなかったことは、今後われわれが対応していくうえで大きなポイントの一つと認識している」と答えました。

塩川議員は、関西電力の原子力関係修繕費が、九五年度には千百七十億円だったものが〇三年度には七百六億円と半分ぐらいに激減していることを示し、コスト削減が事故につながったのではないかと追及。老朽化が進む原発で定期検査の安易な短縮や運転中から準備作業に入るようなことはあってはならないと強調しました。

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