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割増手当を大幅減・・東電方針

 

 

 福島第1原発東京電力は12月21日、福島第1原発で事故の収束作業に当たる下請け企業等の作業員に対する労働環境などに応じた賃金の割り増し分について、来年4月から大幅に削減する方針を発表しました。削減対象は、全・半面マスクや防護服の着用を必要とせず、一般作業服など比較的軽装備で作業可能な区域の作業員。

 割り増し分は、東電が元請け企業との契約時に設定した金額で、下請け作業員らに直接支給される賃金ではありません。このため、東電は金額を明示しませんでしたが、装備などの作業環境に見合った分として支払う割り増し分1日当たり1万円程度が、数百円程度まで減る計算です。東電によると、1日当たりの作業員約5000人のうち半数程度が軽装備です。

 東電は割り増し分の見直しについて、軽装備で作業可能な区域が構内面積の95%まで広がり、労働環境が大きく改善されたとしています。全・半面マスクや防護服の着用を必要とする区域での作業員については、割り増しを継続するといいます。

 東電は同日、9~10月に実施した作業員アンケート(5503人回答)の結果を公表しました。同原発で働くことに不安を感じていると答えた人が38・7%。「先の工事量が見えないため、いつまで働けるかわからない」「被ばくによる健康への影響」「安定的な収入が保証されない」などを理由に挙げています。

(「しんぶん赤旗」2017年12月23日より転載)