衆院原子力問題調査特別委員会は9月14日、専門的見地から助言を得るための「アドバイザリー・ボード」(会長=黒川清・元東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員長)を開きました。アドバイザリー・ボードは、国会事故調の国会に対する提言に基づき、特別委の助言機関として5月に国会に設置され、7人の会員から構成されます。
日本共産党の藤野保史議員は、核燃料サイクル見直しの必要性や、「世界でプルトニウム削減が求められる中、日本の原発再稼働や使用済み核燃料の全量再処理路線はどういう意味を持つか」と質問しました。
鈴木達治郎・長崎大学核兵器廃絶研究センター長は「核燃料サイクルは高速増殖炉が実現しないと意味がないので、『もんじゅ』廃炉の時点で、核燃料サイクル見直しは必至だ」と述べました。また、「原子力の将来の見通しがはっきりしない時点で、再処理を続けることは、プルトニウムの在庫量が増えるということ。これは避けなければいけない。そのために必要でない再処理はやめるという決定が必要」と説明しました。
日本共産党の塩川鉄也議員は「事故原因の検証、広域の避難計画の実効性の検証、事故による健康や避難生活への影響への検証が途上であるにも関わらず、東電の原発運転の適格性を判断できるのか」と指摘しました。
(しんぶん「赤旗」2017年9月14日より転載)