東京電力は6月23日、東京都渋谷区で株主総命を開き、株主ら約1200人が出席しました。総会開催に先立ち会場前では、原発再稼働を進める東電に対し抗議行動が取り組まれました。のぼりや横断幕を掲げて、「原発で経営もメルトダウン」「福島を忘れてはいけない」と訴えました。
総会では、原発再稼働ではなく柏崎刈羽原発と福島第2原発を廃炉研究施設とするなどの株主側か提案した11議案をいずれも否決しました。議案説明した株主は、柏崎刈羽原発の再稼働を前提にした事業計画について、新潟県民の多数が反対していることなどを挙げ「事業計画はあまりに非現実的。考え直すべきだ」と主張。質疑では、「福島に寄り添うというが、福島県民は福島第2原発の廃炉を望んでいる」「なぜ原発から撤退表明しないのか。電源問題と環境問題を解決するには再生可能エネルギーしかない」などの声が上がりました。
広瀬直己社長は、安定した電力供給のためとして、原発再稼働の方針を強調しました。
新会長となる川村隆氏(日立製作所名誉会長)や、新社長となる小早川智明氏らを取締役に選任する人事案を承認しました。
(「しんぶん」赤旗2017年6月24日より転載)