新潟県の米山隆一知事は4月16日、全国保険医団体連合会(保団連)が東京都内で開いた原発回題学習交流会で記念講演し、全国から参加した医師ら約200人を前に、「原発事故をまた起こしては絶対いけない」と語りました。この学習交流会は、原発ゼロと再生可能エネルギー中心の社会を求める人々と共同を広げようと開いたもの。今回が6回目です。
米山氏は、東京電力福島第1原発の事故処理費用が50兆~70兆円にのぼる可能性があるとする民間シンクタンクの試算を紹介。「事故処理の間にまた事故が起きれば、対応する人もいないし、お金もない」と訴えました。
そのうえで米山氏は、東電柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働をめぐり、①福島原発の事故原因②健康と生活への影響③安全な避難方法-の3点が検証されない限り、再稼働の議論はできないと強調。机上の空論ではなく科学的に議論が必要だとして、検証にはさらに時聞か必要であると述べました。
福島、新潟両県の代表や「首都圏反原発連合」のミサオ・レッドウルフさんがあいさつ。ミサオさんは、「米山知事の存在は、運動の中でも、すごく大きな希望の星になっている」と激励しました。
(「しんぶん」赤旗2017年4月17日より転載)