東京電力福島第1原発の汚染水問題を議論する原子力規制委員会の作業部会の会合が1月24日開かれ、1~4号機タービン建屋海側で調査している地下水の放射能汚染について、1号機北側のトリチウム(3重水素)の汚染が拡大していることが報告され、1号機タービン建屋からの漏えいの可能性が指摘されました。
これまで、1号機北側の沿岸近くとタービン建屋近くで掘った井戸の地下水から高いトリチウム濃度が検出されてきました。しかし、その間で掘った井戸ではトリチウム濃度は高くありませんでした。
東電が発表したデータによると、昨年(2013年)11月末ぐらいから、トリチウムの濃度が高くなかった井戸でトリチウムが検出され、現在も濃度の上昇傾向が続いています。
会合では、タービン建屋から漏えいしていると考えると、汚染が拡大している恐れがあることや、地下の深い場所で汚染が拡大している可能性があることを踏まえた分析を行うよう求める意見がありました。規制委は、タービン建屋から漏えいがあった場合、今後の汚染水対策にも影響するとして、早急な検討を求めました。