東京電力は9月21日、福島第1原発の護岸近くで台風16号の降雨により地下水位が上昇し、観測用の井戸で一時地表の高さを超えたと発表しました。21日午前7時前に地表から約5センチの高さにまで上昇しました。
東電によると、水位は20日午前8時に地下5センチ程度まで迫りました。放射性物質で汚染された地下水が地表面に達し港湾などに流出しないように、地下水位の観測用井戸からバキュームカーを使い約200トンの地下水をくみ上げるなどの緊急措置を取りました。
その後、地下水位の上昇を抑えるためポンプによるくみ上げを続けましたが、同日午後10時前に地表面に達したといいます。
東電はポンプのほか、夜間休止していたバキュームカーによるくみ上げを21日朝に再開し、午前10時には地表面より約4センチ低い水位まで下がりました。
(「しんぶん赤旗」2016年9月22日より転載)