茨城県東海村役場で2日、本年度第1回の村原子力安全対策懇談会(萩谷清美会長)が開かれました。
議題では、委員の入れ替えがあり、会長と副会長が新たに選任後、日本原電(原電)からは東海第2原発における安全性向上対策工事の状況、村からは住民避難計画の広報パンフレットについて、それぞれに説明があり、委員からの質問が相次ぎました。
複数の委員から疑問が投げかけられたのは、工期延長による安全対策工事にかかる費用(2350億円)についてです。「年数が伸びているのに、なぜ費用が変わらないのか」との問いに、原電は「期間は伸びたが、進める工事内容に変更がないので、変わりないということ」と回答。しかし委員からは「工事内容は同じでも、2年3カ月という延長により人件費なども増えるのではないか」との質問に「私契約のために具体的には話せないが、ここ最近の契約ではなく、もともとの工事仕様に変わりがない」と繰り返しました。別の委員からは「間違えたのは業者の責任。負担はそっちということか」との意見が出ました。
村で子育てをしてきたという女性の委員からは、「避難となった時は大混乱が予想される。避難しきれないのでは。JCOや福島の事故を考えると、再稼働は恐怖でしかない。本当に必要なんでしょうか」との意見も出されました。
(「しんぶん赤旗」2024年10月4日より転載)