「原発に依存せず再生可能な自然エネルギーを市民の手で」と、福島県伊達市霊山(りょうぜん)町に太陽光発電所(「福島りょうぜん市民共同発電所」)が9月に完成。5、6の両日、祝う会と南相馬市、浪江町の被災地見学を行いました。
原発事故による深刻な被害を受けている福島県農民運動連合会とNPO法人自然エネルギー市民共同発電(本部・大阪市)が連携して実現しました。設置場所は福島県北農民連会長の大橋芳啓さんの遊休地。市民共同発電は1反(991・74平方メートル)の土地で50キロワット、県北農民連は隣接する2反(約2000平方メートル)の土地で100キロワット発電、東北電力に売ります。
完成を祝う会は設置場所で大阪府、東京都などの出資者と農民連会員約50人が参加して行われました。
自然エネルギー市民共同発電代表理事で日本環境学会前会長の和田武さんと福島県北農民連会長の大橋さんがあいさつ。和田さんは「大変な思いをして完成にこぎつけました。うれしく思います」とのべました。
大橋さんは「完成してみんなに認められた発電所になりました。再生可能エネルギーへの第一歩になります。企業のやる発電ではなく地域で協同して緑を残しながらできました。農村で自信を持って住み続けられる力になればと思います」と述べました。
出資者の一人は「原発事故は大変な悲劇をもたらしました。福島県の人たちに励ましになればと協力しました。原発ゼロの運動は大切です。生きているものの課題です。完成した発電所を見て、触って実感できました。市民運動が広がっていく可能性を感じました」と話していました。