首都圏反原発連合(反原連)は7月7日、「NO NUKES! ENERGY AUTONOMY! 反原発☆国会前集会」を開きました。原発を「ベースロード電源」とするエネルギー基本計画を閣議決定し、原発の再稼働や輸出へと暴走を続ける安倍政権。1200人(主催者発表)の参加者は「野党が提出した原発ゼロ基本法を実現し、原発ゼロの日本をつくろう」と声をあげました。
主催者あいさつした反原連のミサオ・レッドウルフさんは「政府の基本計画は、圧倒的な国民の声を無視したものだ。野党が原発ゼロの法案を提出している。脱原発の政権を実現し、原発ゼロの日本を実現するため一緒に頑張りましょう」と呼びかけました。
元自治体首長、文化人、著名人がスピーチ。
「脱原発をめざす首長会議」世話人の三上元さん(前静岡県湖西市長)は「(原発が)“安い”も“安全”もウソだった。間違いだった以上、きっぱりやめるべきです」と語りました。
日本共産党、立憲民主党、社民党、自由党の国会議員らが登壇。共産党からは吉良よし子参院議員が参加して訴えました。
千葉県習志野市の中村豊さん(69)は「エネルギー基本計画は、原発から撤退する世界の流れに逆行するものだ。野党が原発ゼロ基本法案を提出している。私たちの背中を押し、基本法を通して、原発ゼロを実現したい」と語りました
「事故の反省ない」参加者の声
参加した人たちは、「原発ゼロ」への思いを語りました。
神奈川県横須賀市の本間登志雄さん(78)は、安倍政権が閣議決定した「エネルギー基本計画」について「『計画』に値しない」と一喝。「福島原発事故の反省も総括もない。原発を続ける論拠は何もない。安倍政権は、原発以外にもいろんな分野で、一部の人の利益のために政治を動かしている。国民が声を上げないといけない」と話しました。
東京都杉並区の男性(69)は、原子力規制委員会が日本原子力発電東海第2原発(茨城県)を新規制基準に適合するとした判断を批判。同原発に対し東京電力が資金支援する方針を示していることから「東電は、福島原発事故の賠償に力を入れるべきだと思う。福島県に戻れない避難者が大勢いる。それでも他の原発を支援できるのか」。
「福島の現状や、核燃料サイクルの破綻など、原発は誰がどう考えてもおかしい」という東京都東大和市の男性(62)。「4野党が今年3月、衆院に共同提出した原発ゼロ基本法案を審議すべきなのに、会期を延長した国会で、カジノ実施法案などを審議している。この状況は本当に悔しい。何とか変えていきたい」と話しました。
基本法の成立を 野党各党スピーチ
吉良氏訴え
野党各党の代表らがスピーチしました。
日本共産党の吉良よし子参院議員は、原発を推進するエネルギー基本計画の閣議決定について「民意無視の計画であり、認めるわけにはいかない」と批判。「原発ゼロ基本法を成立させよう。いますぐ、すべての原発を止めて、廃炉にする。それができないなら安倍政権を原発もろとも退陣させよう」と訴えました。
超党派議員連盟「原発ゼロの会」世話人の初鹿明博衆院議員は、「国土を汚し、多くの国民を不安に陥れ、将来にわたって危険を伴い続ける原発を認めるわけにはいかない」として、原発ゼロ基本法案を成立させようとよびかけました。
立憲民主党の山崎誠衆院議員は、原発ゼロ基本法案が審議入りしていない現状にふれ、「自民・公明両党を倒さないといけない。原発を止める政治をつくろう」と述べました。
自由党の野沢哲夫東京一区総支部長、社民党の伊地知恭子東京都多摩市議がスピーチしました。
(「しんぶん赤旗」2018年7月8日より転載)