福井県が不当に自粛要請・・原発再稼働への抗議宣伝
県庁前
原発再稼働への抗議行動として福井市の県庁前で市民らが続けている街頭宣伝に対し、県が文書で自粛を要請してきました。市民らは県の不当な干渉に怒りの声を上げています。
干渉を受けたのは、石森修一郎さん(70)=坂井市=と西村明宏さん(73)=福井市=。「未来の人たちが安心して暮らせる社会を残したい」との思いから平日昼休みの時間帯に欠かさず取り組んでいる行動です。2013年8月15日から開始し、900回に達しました。
石森さんらは、公安委員会の許可を得て、横断幕やのぼり旗を掲げ、ハンドマイクで訴えています。
これに対し、3月31日、県から届いたのは「県庁前交差点で市民活動をされている皆様へ」とした県財産活用推進課長名の公文書で、「音量が大きく不快」「横断幕やのぼりは美観上好ましくない」などの苦情が県民から寄せられている、として自粛を求めるものです。
石森さんら4人は4月21日、県庁を訪れてあらためて抗議し、応対した大川淳一郎課長に公開質問状を提出しました。質問状では、要請の正当な根拠をただしています。
石森さんには「負けないで」「頑張って」などの激励が相次いでいます。石森さんらは「こんなことで屈するわけにいかない」として、25日に901回目の宣伝を行いました。
(「しんぶん」赤旗2017年4月26日より転載)
高浜原発再稼働・・4号機来月中旬3号機6月上旬/関電方針を県は了承
関西電力は4月25日、高浜原発3、4号機(福井県高浜町)を再稼働させる方針を同県に伝えました。4号機は5月中旬、3号機は6月上旬に原子炉を起動する予定といいます。
関電の岩根茂樹社長が同日、同県庁で西川一誠知事と面談し、方針を伝えました。終了後、西川知事は記者団に「運転開始の手続きを取っていただくということだ」と述べ、了承する考えを示しました。
高浜3、4号機は原子力規制委員会の審査に合格し、昨年1~2月に再稼働しましたが、大津地裁が同3月に運転差し止めを命じる仮処分決定を出し、停止しています。大阪高裁は今年3月、運転差し止めを取り消し、再稼働を容認する決定を出していました。
(「しんぶん」赤旗2017年4月26日より転載)