平成12年12月議会での私の一般質問は次の通りです。

  1、子どもの権利を守るために
  2、市民の足を守るために
  3、環境問題について
  4、介護保険の問題について
  5、原子力防災について

1、子どもの権利を守るために

 子どもの権利条約が1989年に国連総会で採択され、日本でも、1994年4月にようやく批准されました。(第3条)「子どもの最善の利益」(第6条)「生存と発達の権利」にそって、敦賀市に求められてるものは何か、質問いたします。

 幼児虐待が社会問題となっています。
日本子どもを守る会は2000年版子ども白書のなかで、虐待の要因には現代社会における「構造的力関係」が潜んでおり、構造的力関係の中で弱い立場に追い込まれ、身体的にも心理的にも傷つけられてきた親、とりわけ女性が、その不安や恐怖から逃れる手段として、自分よりも弱い立場にある「子ども」を「虐待」して追いつめてしまう、と分析しています。つまり、虐待をするという親も、現代社会の中で追いつめられてきた被害者であり、追いつめられてきた二つの異なる被害者を社会的にサポートしていく必要があるというわけであります。
 そこで、幼児虐待の対策を敦賀市はどのように取られているのか。敦賀市として親子の駆け込み寺のような相談窓口の開設、虐待の通報の大事さを広く市民に知らせるなど必要と考えますが、いかがでしょうか。       

  子どもたちを取り巻く様々な問題、相次ぐ十七歳の事件、校内暴力、自殺、不登校、学級崩壊・・・どれも深刻な問題です。
 「1998年6月、国連・子どもの権利委員会は、いじめ・不登校・体罰など増大する一方の日本の子どもの発達=人権問題に懸念を表明し、その背景にある「極度に競争的な競争制度」を改めるよう政府に勧告」されたことは、今ではよく知られるようになりましたが、その勧告のもとになった同年5月の政府報告書審査(ジュネーブ)において、日本政府代表団は子どもの権利委員会から「日本は、まだ、子どもを相変わらず保護と教育の対象としてしか見ていない。子どもの権利条約は権利主体としてつきあう対等な子ども観への転換をもとめているのに!」と厳しい口調で追及・批判にさらされました。
 こうした批判にさらされ、また、子どもたちが苦しんでいても、政府と文部省など関係省庁は、けっして子どもたちの苦しみの根源を見極め、抜本的な条約実現の道に踏み出そうとはしません。対処療法が導入されるのみです。
 教育改革国民会議の中間報告は、根本原因を掘り下げ、そこにメスを入れ、いま苦悩している子どもたちの未来を切り開いていく方向を指し示すのではなく、逆に事態が深刻になるような内容でした。
 学校教育の具体的な改革として、小学校入学年齢を保護者と学校の判断で一年ほど早める、また大学入学の年齢制限の撤廃など、徹底したエリート教育システムの確立と、公教育の多様化と新しいタイプの学校として「地域指定の研究開発」、学校選択制の導入などが提起され、子どもと親をいっそう競争に駆り立てていくのは目に見えています。

 敦賀市が、子どもの権利を守る立場に立ち、子どもの最善の利益のためにできることは何か。
どの子にもゆきとどく三十人学級の早期実現は待ったなしの問題として取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、学童保育の増設も急がれています。
現在、中郷小学校区は、新しい住宅が増え、核家族、共働き家庭が多いため学童保育を求める声が大きい地域でありますが、保育園、小学校に空き教室がなく実現されていません。そこで、提案ですが中郷公民館で学童保育をしてはいかがでしょうか。また、他の地域においても、学校の空き教室を利用した学童保育を検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。

 そのほか、心の教室相談員の小学校への配置、中学校の更衣室の設置についても質問いたします。

 深刻な社会問題になっているひきこもりの現状について、専門家は「日本特有の現象で、将来にわたり最も深刻な社会問題の一つ」と指摘されています。引きこもりを家族に持つ家庭の多くが、悩みを抱えたまま孤立し、大半の家族が言葉や暴力で攻撃を受け苦しんでいます。ひきこもりの問題に対する敦賀市の対策について質問いたします。

 最後に、子どもの居場所づくりについて質問いたします。
コンビニ、ゲームセンターなどで、中学生や高校生がたむろする姿を見かけることがあります。マスコミで報道される様々な事件を通しても、彼らの厳しい状況は想像されますが、ごく普通に見える子どもたちも、生きることの困難を抱えて苦しんでいます。
このような状況のなかで、彼らが大人になるための空間と人間関係を確保する居場所づくりが求められています。
 東京都杉並区では、中・高校生の新しい居場所として児童青少年センター「ゆう杉並」がありますが、子どもの権利条約の精神を生かし、建設から運営まですべてに中・高校生が参画しています。
体育館で汗を流し、トランプゲームをし、勉強し、イベントを企画・実行するなど、ほっとできる場であり、自分を高める場であり、子どもの権利条約の「意見表明権」「表現・情報の自由」「休息・余暇・遊び・文化的芸術的生活への参加」などの権利の具体化を、実践する場となっています。
 他にも、町田の「ばーん」「高知子どもの図書館」城山の「ほっとスクール」など、子どもたちがほっと一息つける、あるいはそこから仲間と活動が生まれる居場所づくりが広がってきています。
 敦賀市でも、児童館にぶらりと訪れる、中学生や高校生がいるとお聞きしましたが、彼らは、自分の居場所、ほっと一息つける場所を求めています。
ぜひ、こうした、子どもたちの居場所づくりに敦賀市として積極的に取り組んでいただきたいのですが、いかがでしょうか。お聞きいたします。

2、市民の足を守るために

 まず、JRバス廃止について質問いたします。

 バス事業の新規参入と撤退を自由化する規制緩和が、2001年度中に実施され、西日本JRは、2002年四月に敦賀市内を走るバス路線の事業を撤退する方針を打ち出しました。
 そもそも、このバス路線は、旧国鉄の柳ヶ瀬線・杉津線の廃線にともない、汽車の代わりに運行されることになったものだそうです。
 その歴史はと見ますと、壮大なドラマがありました。
過去の「柳ヶ瀬線並びに敦賀・今庄間現在線存置運動に関する資料」によりますと、国鉄の新線、電化による在来線の廃止問題がおこり、市議会では昭和30年(今から45年前)「木ノ本・敦賀間の新線開通後において中ノ郷・敦賀間の路線存置のため、運輸大臣、国鉄総裁等に陳情書提出」、その後、昭和34年10月8日、柳ヶ瀬線及び敦賀・今庄間現在線存置期成同盟会を結成し、陳情を繰り返し行いました。
 ところが、昭和36年12月、国鉄中部支社長より杉津線の廃止に伴う具体策の申し入れを受け、37年1月、廃線後の諸問題について協議、その後、敦賀・新保間国鉄バスの運行と、杉津地区に対する補償など確約する文書を受けました。
37年6月、長い間住民の足として活躍してきた杉津線が廃線され、次の日、北陸トンネル開通式が挙行されたのです。
その後について、国鉄労働組合北陸地方本部25年史によりますと、38年7月、国鉄は、地元側に「敦賀・鳩原間」の廃線、バス路線に切り替える案を提示しましたが、「これは全線廃線の足がかりである」と国鉄労働者を中心に地元住民を巻き込んだ反対運動が盛り上がりました。
8月3日、4日、国鉄労働組合・国鉄動力者組合の国労動労統一行動委員会が中心となり、数百人の労働者、農民の大行進が二日にわたって続けられました。
 また、9月15日「柳ヶ瀬線存置確定要求大集会」を開催。三千人の、労働者、農民、市民が津内公園に集まり、大きな盛り上がりを示しました。
 ところが、その後、9月、東京での国鉄本社と地元の話し合いの仲介を福井、滋賀両県の国会議員が取ったことから新段階に入り、疋田間、敦賀間のバス運行をするという提案で、地元が妥協し、翌39年5月10日柳ヶ瀬線もついに廃線となりました。
 その後、国鉄が民営化され西日本JRとなり、バス路線の危機がいわれてきましたが、ついに、赤字路線として廃止の方針が打ち出されたのです。
さて、敦賀市は、このバス事業の新規参入と撤退を自由化する規制緩和の問題を受け、バスなど敦賀市内の公共交通のあり方を話し合う市公共交通対策協議会を設置しましたが、この対策協議会の役割等お聞かせください。

次に、コミュニティーバスの充実について

 コミュニティーバスの「はぎ号」が運行されて2年9ヶ月、「粟野・中郷コース」の試運転が開始されて9ヶ月がたちました。
そこで質問をいたします。
 一つは、コミュニティーバスの利用状況はどうか。もう一つは、「粟野・中郷コース」の反対回りの件です。
「粟野・中郷コース」は試運転ということですが、たくさんの方が、利用され、喜ばれていますが、片方回りのみということで、病院から自宅へ帰るお年寄りが、長い間バスに乗って帰らなければならないなど、不都合な点もあるようです。利用されているみなさんから「反対回りのバスも走らせてほしい」という声をよくお聞きいたします。ぜひ、「はぎ号」の右回り、左回りのように、「中郷・粟野コース」にも右回り、左回りを走らせていただきたいのですが、今後、実現に向けて検討されるのかお聞きいたします。

3、環境問題について

 ゴミ施設の現況について質問いたします。
 昨年より、樫曲にある民間一般・産業廃棄物処分場の問題が明らかになり、市民の中で、廃棄物処分場、中間処理施設、不法投棄の問題など、ゴミの問題に対する関心が大きく高まりました。
敦賀市は、平成11年度には、廃棄物処理施設等を水質汚濁発生源と仮定して、東郷・愛発地区の水質調査を実施しました。また、平成12年度には残りの地区の水質調査を実施していくとのこと。敦賀市の環境に対する前向きな姿勢は、大いに評価されるものであります。
さて、ゴミ施設の問題で、市民のみなさんから「過去の産業廃棄物処分場は大丈夫だったのか」「むかし、ゴミが大量に捨てられた近辺にすんでいるが、大丈夫か」など、現在のゴミ施設のみならず、過去の施設の汚水によって、地下水が汚染されるのではないか、という不安が市民のみなさんの間から寄せられています。
こうした、市民の不安にこたえ、市民の安全を守るためにも、敦賀市内にかつてあったゴミ施設を調べ、その近辺に水質調査箇所を増設し、定期的に観測・監視すべきと考えますが、いかがでしょうか、お聞きいたします。

4、介護保険の問題について

 六十五歳以上の第一号被保険者の保険料徴収が10月から始まりましたが、全国を見ると、問い合わせが殺到するなど、混乱が生じています。
 敦賀市では、保険料徴収による市民のみなさんからの苦情、相談などなかったか、保険料の未納はないか、お聞きいたします。
 また、保険料が徴収されることにより利用者にはたいへんな負担増となります。この間の利用料の未納はないか、お聞きいたします。
 次に、介護保険が半年たった時点で、利用者を対象に介護サービス利用者実態調査を実施しましたが、その内容をお聞きいたします。

 現在受けている介護サービスに満足している方が、どのくらいおられるのか。
 そして、福祉から保険になったことによる利用回数の増減。
 要介護認定結果に対して納得されているのか。
市民のみなさんの苦情、ご意見、ご要望などもお聞かせください。
 また、その結果を今後どのように生かしていくのか、お聞きいたします。
 介護保険が始まってまだ九ヶ月ですが、どのくらい市民のみなさんに浸透しているのか、利用の種類、利用の仕方、減免などもぜひ市民のみなさんにお知らせしていただきたいと思いますし、今度ショートステイの内容が変更されますが、今後も改善を求める声を受け変更されることが予想されます。
 現在の利用者だけでなく、市民のみなさんに介護保険についてお知らせし、なおかつ市民のみなさんの知ってためになる情報源になるような介護保険便り、または手引きのようなものを発行して全戸配布してはどうか、お聞きいたします。

5、原子力防災について

 今年の夏、8月に行われた「こども未来2000」では、全市の中学校から代表で数人ずつ市議会に訪れ、「二十一世紀に向けて敦賀市議会議員とみんなの夢を語ろう」というサブタイトルの通り、次代を担う子どもたちと交流し、敦賀市の「街づくり」について、意見・提案を聴く機会となりました。
市内の中学校で書いた市長へのメッセージを集計し、それを元に、子ども議会の質問を考えるという作業をしましたが、そのなかで、防災についての要望が多かったことに驚きました。
「原発の事故が起きても大丈夫なように防災をきちんとやってほしい」という内容のものもありました。
「防災の日をもうけて、市民の防災意識を高めてほしい」「一人暮らしのお年寄りはどうするのか」などなど。
私はこの「こども未来2000」で、子どもたちの発想に感動するとともに、たくさんのヒントをもらいました。
そこで、ヒントをもらった中から、原子力防災の日について質問いたします。
 敦賀市独自に、年に一回、原子力防災の日をもうけ、日頃から市民の防災意識を高め、放射能から身を守る知識を身につけておくことが必要だと考えます。
 「原理力防災の日」に地域や学校、幼稚園、保育所、事業所等々で避難訓練を行い、ヨウ素剤についての講習、放射能から身を守るための講習などをおこなうなどなど。
 そのためにも、一目でわかる避難所マップ、放射能からの身の守り方などをイラストで表現した子どもからお年寄りまで見ただけでわかるようなものを全戸配布していただきたい。
 また、全市に避難所を設ける、ヨウ素剤の全市民の分を身近なところへ配備しておくなども必要です。
ぜひ、実現に向け検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。お聞きいたします。